地震対策チェック項目と転倒防止・防災グッズの注意点とは?

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1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生し、今年で21年、「3.11」などと略される東日本大震災(東北太平洋沖地震)発生から5年です。

日本では、規模の大小はあれども地震は相変わらず頻発し、将来的にも南海トラフ巨大地震の発生などが懸念される中、国民の防災意識は全体的に高まっているのではと思う反面、逆に全く対策をとっていないという人が多いのも現状です。


また、とられている対策が本当に正しい(有効)かどうか、不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、1月20日めざましテレビ「ココ調」より、防災アドバイザーによる3組の一般家庭の防災対策チェックを通して、ぜひ用意しておきたいアイテムやとっておきたい対策をご紹介します。

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防災の備えをしているのは「半数弱」

ココ調の調査によると、地震に対する備えを「している」と答えたのは48%、「していない」が52%でした。

その内容は、「非常食や防災グッズの備え」「家具の配置・固定化」「避難場所の確認」といったものです。


【参考】ネットリサーチのDIMSDRIVE『災害対策』に関するアンケート
2005年、つまり新潟中越地震の翌年、かつ東日本大震災以前の調査結果です。
精査していくと、「変化」が読み取れるかもしれません。

防災アドバイザーの地震対策チェック項目とは?

防災アドバイザー・高荷智也さんが、「対策をとっている」という3世帯の一般のご家庭の現況を、

1.家具の転倒対策・配置
2.ガラスの飛散防止
3.避難用防災アイテムの準備
4.非常食の備蓄
5.避難方法の確認


の5つのチェック項目(各々20点満点 全体で100点満点)をもとに採点しました。

どのご家庭もライフスタイルやみずからの体験などに沿って、なかなか頑張って備えているという印象ですが、最高点をマークしたお宅でも60点、最低が20点と、プロの目はかなり厳しいものでした。


備え・防災アドバイザー 高荷 智也さん

家具家電の固定・配置

大きな震災の実体験などから、本棚やクローゼットなどの背の高い家具が倒れてこないように突っ張り棒で固定したり、配置を工夫したりしているご家庭もあるのではないでしょうか。


今回番組内で紹介された中でも、家を新築する際に、収納をつくりつけにして背の高い家具は置かないなどの工夫をしていたおうちもありました。

ただ、これも結構盲点があるようです。


例えば、家具と天井の間に渡す「突っ張り棒」は、2つで1組になっていて、1つの家具を2つの突っ張り棒で固定するのが基本ですが、ある調査では、それを「知っている」と答えたのは30%にとどまりました。

突っ張り棒

強い揺れの場合、1カ所の固定でははずれてしまう可能性が高いので、ぜひとも覚えておきたいものです。


また、リビングや寝室の棚は固定したものの、台所の冷蔵庫はそのままというお宅の場合、ここで駄目だしが入りました。

重く背の高い冷蔵庫を固定していないというのもさることながら、「転倒した場合、出入り口をふさぐ位置に置かれている」というのが理由です。


テレビやオーディオ類など比較的低位置に置かれるものも、小さなお子さんの上に転倒する可能性を考えると、ぜひとも固定がオススメ。




【参考】家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック(東京消防庁)

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防災グッズはリュックなどでまとめて

懐中電灯、救急セット、軍手、マスク、携帯トイレ、ラジオなど、いざというときに使えそうな「防災グッズ」は数あります。


避難所に行くなど、家を離れなければいけない状況の場合を考え、「これを持って避難所まで行けるかどうか?」という観点も大事になってきます。


車で移動できるとは限らないので、自分の足で移動する前提で。

津波が迫っているなど、時には走らなければならない可能性もあります。


両手が空くように、背負えるリュック、ザックなどがおすすめです。


「防災用」として売られているセットもありますが、結構高価ですし、きちんと使えるものであれば、家の「ありもの」で十分です。

ただし、「電池が切れていないか(予備はあるか)」「正しく作動するか」など、定期的にチェックすることもお忘れなく。


非常用の食料品は、賞味期限を確認しておきます。

人数分×3日(9食)分が最低ライン。

参考までに、水は1人当たり1日3リットルになります。

ペットボトルに水道水をくみ置きする場合は、2、3日ごとに入れ替えておきましょう。


ガラスの飛散防止対策

窓、食器棚やサイドボードなど、家の中には意外とガラスでできた場所がありますから、地震災害時に万が一割れた場合でも破片が飛び散らないように、フィルムを貼るなどして防止しましょう。

カーテンを引いておくのも、ちょっとした抑止に役立ちますが、日中までカーテンを引いておくのはちょっと…という方は、レースなど薄手で採光できるカーテンをかけておくのも手です。



いざというときは、どこに避難すればいい?

自宅から一番近くの緊急避難場所をご存じですか?

ゆとりのあるときに近所を散策して「指定避難場所」「広域避難場所」などの表示看板をチェックしたり、自治体から配られる防災マップを見たり、ホームページを見たりと、確認方法はいろいろあります。

場所だけでなく、家からそこまでどういうルートでいくべきか。

また、家族と離れ離れの際、自分が現在いる場所を連絡する方法など、あらゆる状況を想定し、話し合っておくことも大切です。


携帯電話・スマホなどが壊れた、紛失した、充電できない、また固定電話の回線が不調であるなど、いつもは全く想定していないトラブルが起こるのが災害時というものです。

普段は公衆電話は使わないという方も、よく行く場所や家の近所の電話の位置もざっくり覚えておきたいものです。

まとめ

5年前の震災時、震度6弱を記録した土地にいました(今もいますが)。我が家はラッキーなことに、少しだけ不便はあったものの、ずっと自宅で過ごすことができましたが、うちから500メートルほど離れた小学校は、避難場所に指定されていなかったにもかかわらず、教職員の皆さんが尽力し、近隣から避難している人たちの世話をしたとのことです。

非常時ならではのちょっといい話といったところでしょうか。

嫌な話ですが、巨大地震の威力の前では、「備えあれば憂いなし」が機能せず、「備えるほど憂い増し」になる可能性もあります。

考え過ぎて不安になるくらいなら、危機管理能力の中に「フレキシビリティー」という要素も入れ、いいところで線を引いて、「そのときはそのとき」と、前向きに考えることも大事なのではないかと思います。

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